令和8年熊本地震に伴うONE TOHOKUボランティア活動

令和8年熊本地震ボランティア対応

 令和8年8月4日から8日までの5日間、ONE TOHOKUは熊本地震の被災地(八代市、宇城市、宇土市、氷川町ほか)へメンバーを派遣しました。
 断水が続く避難所において、WOTA株式会社およびJWAD(自治体間広域互助プラットフォーム)と連携し、水循環型給水装置「WOTA BOX」や手洗いスタンド「WOSH」の運用・搬送・給水支援を実施。
 九州各地から集まった志ある消防士たちとともに、一秒でも早く避難者の衛生環境を改善するべく奔走した5日間の活動を報告します。

派遣の概要

・派遣期間
令和8年8月4日から8月8日
・活動地域
熊本県八代市、宇城市、宇土市、氷川町ほか
・現地到着の第一印象や現場の空気感
 各避難所運営の努力により、避難所内の衣食住環境は改善されてきていたものの、衛生環境は完全には整っておらず、避難所生活に起因する健康被害が出てきてもおかしくない状況でした。
 災害関連死や健康被害を防ぐため、JWAD運営は大量に到着するWOTA BOXのシステム設定、各避難所ニーズの吸い上げ、WOTA BOXの搬送・設置対応のオペレーションなど、1秒でも早く避難所環境を改善するべくマルチタスクで動いており、誰もがギリギリの状態で運営にあたっていました。

WOTA株式会社とは

 WOTA株式会社は、水問題の構造的な解決を目指す東京の企業です。局所的な対症療法ではなく、水利用のあり方そのものを変えることを目標に、独自の水循環技術を開発しています。
 代表製品の「WOTA BOX」は、使用した水の最大98%をその場で再生・循環させることで、水道のない場所でも入浴を可能にするポータブル給水装置です。災害時の避難所や被災地でも活用されており、断水下でも安全な水を確保できる点が特長です。
 また、水循環型手洗いスタンド「WOSH」も、使用した水の最大98%をその場で再生する装置で、水道のない場所にも設置が可能です。今回の支援活動でも避難所に導入され、手洗いによる衛生環境の確保に役立てられています。

WOTA社との連携・活動内容

 WOTA株式会社は、水循環システムを自治体間で相互支援する「自治体間広域互助プラットフォーム」JWAD(Japan Water Association for Disaster)の運営主体でもあります。ONE TOHOKUが普段から連携している北良株式会社がJWAD加盟企業であったことから、今回の熊本地震における支援活動に繋がりました。
 令和8年熊本地震では、断水が続く熊本県内の避難所へ、水循環型ポータブル給水装置「WOTA BOX」および手洗いスタンド「WOSH」が導入され、入浴環境や手洗いによる衛生環境の確保が図られました。
 この支援活動において、ONE TOHOKUは九州各地から集まった消防士の窓口を担い、機材の搬送、給水、給油といった業務を担うことで、現地のマンパワー不足の解消に貢献しました。
 WOTA BOXの設置場所は避難所ごとに異なり、屋内に設置できる場合もあれば、屋外に設置せざるを得ない場合もあります。屋外設置の場合、台風接近時などは二次被害防止のため一時的な撤収を余儀なくされ、避難者の要望に十分応えられない場面もありました。避難者の気持ちを汲みたい思いはありつつも、こうした場面では運営側として安全を優先した決断が求められました。

現場で感じた「課題」や「気づき」

・調整業務の難しさ
 参加する消防有志メンバーは日替わりで、九州各地から集まるため、運営拠点集合か現地集合か、どの任務に就くかをその都度判断する必要がありました。
 一方で、運営本部も膨大なタスクを抱えており、翌日の動きが判明するのはその日の活動を終えた後となるため、消防有志メンバーへの調整連絡に課題が残りました。
 今回の連携・支援活動は、今後のONE TOHOKUの支援活動におけるモデルケースとなるものです。
 こうした指揮系統のもとで活動する以上、入ってくる情報を即時に処理できる体制の構築が不可欠であることも明らかになりました。
・避難所の皆さまとの関わりから
 現場では「今日入れるんですか?」「発災からまだ風呂に入っていないから嬉しい」といったお声を直接いただきました。
 他機関による入浴支援も展開されていましたが、その場所まで移動できないなど、避難者の方々はそれぞれに事情を抱えています。避難所ごとに設置できるWOTA BOXは、まさにそうした事情を解決するものであると実感しました。
・共に活動した九州の消防士の皆さん
 今回の活動には、九州各地から「被災地のために自分にできることをしたい」という一心で多くの消防士が集まりました。
 当日に現地入りし、初めての作業に取り組むという状況の中で、給水・給油・物資調達といった各オペレーション、機材の搬送や点検修理まで、それぞれが的確に役割を果たしていました。消防士の現場適応能力の高さを改めて実感する場面でした。

結び(この経験をどう活かすか)

 災害支援で重要なことは、支援のバトンを避難所に、被災者にしっかりと繋ぐことだと考えています。
 国、県、市町村、各種団体が、それぞれの任務と思いのもとで支援活動を展開していますが、そのどこか一つでも途切れれば、支援は被災者のもとに届きません。今回の活動でも、私たちが担ったのは搬送や給水、給油といった役割でしたが、それらが繋がって初めて、避難所に水が届き、入浴や手洗いの環境が生まれることを実感しました。
 私たちONE TOHOKUは、特定の支援内容に限定することなく、その時々で必要な支援活動を展開できる知識と技術を備え、協力する企業・団体が必要とする役割を担えるよう尽力してまいります。